【画像検出】ailia SDKで始めるAI開発入門〜Mac×Pythonで5分実装〜

1. ailia SDKとは？

AIモデルの実装を簡単に行えるSDKです。以下の特徴があります：

• 高速な推論エンジンによる、スムーズな実行
• 画像認識、物体検出、姿勢推定など、370以上の豊富な事前学習済みモデル
• Mac、Windows、Linux、組み込みボード（Jetson、Raspberry Pi）まで対応したクロスプラットフォーム
• 多言語対応（Python/C++/Unity(C#)/Java(JNI)/Kotlin/Rust/Flutter）
• GPU対応（CUDA、Vulkan、Metal）

2. 環境構築（所要時間：約2分）

動作条件

• Python 3.6 以降

インストール手順

1. まず、ailia SDKをインストールします：
   pip3 install ailia
2. サンプルコードをダウンロードします：
   git clone https://github.com/axinc-ai/ailia-models
cd ailia-models
3. 依存ライブラリをインストールします：
   pip3 install -r requirements.txt

3. サンプルコードの実行（所要時間：約3分）

1. 画像を用意します：
   • ailia-modelsリポジトリ内の object_detection/yolov3-tiny/input.jpg をそのまま使用
   • または、お好みの画像（街の写真など）を同じディレクトリに input.jpg として保存
     
2. YOLOv3-tinyモデルを使って画像検出を実行：
   cd object_detection/yolov3-tiny
python3 yolov3-tiny.py -i input.jpg -s output.png
3. GUIツールでの実行も可能です：
   • ailia-modelsのルートディレクトリへ移動して実行
     python3 launcher.py

よくあるつまずきポイント

1. yolov3-tiny.pyファイルが見つからない場合 → 必ずailia-modelsリポジトリをクローンし、正しいディレクトリに移動してください
2. 依存関係のエラーが発生する場合 → requirements.txtのインストールを確認してください
3. 画像パスのエラー → 相対パスか絶対パスで正しく指定されているか確認してください

4. 実行結果

筆者手元のテスト画像（筆者ペット）で実行してみると、以下のような結果が得られます：

-person: 7件検出（確信度40%〜76%）
-dog: 1件検出（確信度57%）

• 入力画像内の物体が検出され、バウンディングボックスで囲まれる
• 検出された物体のクラス（例：人、車など）と信頼度が表示
• 結果はoutput.pngとして保存

5. 次のステップ

ailia SDKではさらに以下のようなことが可能です：

1. 同モデルで他の入力方法を試す
   • Webカメラからの入力でリアルタイム検出（-v オプション）
   • ビデオファイルからの検出（-i でMP4ファイルを指定）
   • GPU/CPUの切り替え（-e オプション）
2. 同モデルでAIの性能を計測する
   • ベンチマークモードで処理速度を計測（-b オプション）
   • プロファイルモードでパフォーマンスを分析（–profile オプション）
3. 他のモデルを試す
   • 顔認識（face_recognition）
   • 姿勢推定（pose_estimation）
   • 画像分類（image_classification）
   • その他370以上の事前学習済みモデル

6. まとめ

たった5分で画像検出を実装できることが分かりました！ ailia SDKの特徴である「高速」「使いやすさ」「豊富なモデル」を、ぜひ皆さんも試してみてください。

自分の製品やサービスにAI機能を追加したい方、AI実装の学習を始めたい方など、様々なケースでailia SDKは良い選択肢となるでしょう。

7. 参考リンク

• ailia SDK公式ドキュメント（英語）
• ailiaモデルのチュートリアル（日本語版）
• ailia SDK製品ページ（日本語）
• ailia無償版ライセンス条件（日本語）