日本オラクル社との連携で、さらにセキュアかつ高性能に。
企業専用のAIエージェント構築プラットフォーム「AI Worker」
2025年3月末、株式会社サイバーエージェントの100%子会社である株式会社AI Shiftが、新たに企業の業務効率化を目的としたAIエージェント構築プラットフォーム「AI Worker(エーアイ・ワーカー)」の提供を開始。このプラットフォームは日本オラクル株式会社が提供する「Oracle Autonomous Database」と連携しており、企業データを従来よりもさらに安全かつ有効に活用した高度な業務AIの構築が可能となるそうです。

提供の背景にある、生成AIの進化と業務自動化ニーズの高まり
近年、生成AI(Generative AI)技術の著しい進化により、企業の業務プロセスにおいてAIを活用した自動化・省力化の取り組みが広がりを見せていることは言わずもがな。なかでも特に注目を集めているのが、ユーザーの指示に基づいてタスクを自律的に実行する「AIエージェント」の活用です。
しかし、多くの企業が本格的なAIエージェントの導入にあたり、いくつかの共通した課題に直面しています。例えば、自社特有の業務要件やシステム環境に柔軟に対応できるAIを構築するには高度な専門知識や開発リソースが求めらたり、増加する業務ニーズに対応するたびにカスタマイズや再開発が必要となり、結果として管理コストの増加や運用負荷が大きな障壁となってしまうケースも。
こうした課題を解決するため、「AI Worker」は企業の業務内容や目的に応じて、柔軟にカスタマイズ可能なAIエージェントを構築・運用できる統合プラットフォームとして提供。おおきく2種類のAIエージェントがあり、ひとつは「ワークフロー型エージェント」と呼ばれるもの。あらかじめ設計された手順や業務フローに従って動作するAIで、顧客対応など、確実性が求められる場面に最適で、挙動が予測しやすく管理しやすい点が特長です。
そしてもう一方が「自律型エージェント」です。ユーザーの目標指示に基づき、AIが最適な実行計画を立てて自律的に行動。たとえば「競合との比較を実施」という指示のみで、AIが公開情報を収集・分析し、競合製品と自社製品の特徴・価格・レビューなどを整理してレポートを作成することなどが可能。構築がシンプルで、継続的にユーザーのフィードバックから学習・改善にも対応しています。

日本オラクル社との連携により、企業データを安全かつ効果的に利活用
「AI Worker」のもうひとつの特徴は、日本オラクル社が提供する高度なクラウド型データベース「Oracle Autonomous Database」が連携されている点。これにより、機密性の高い企業データを安全かつ効率的に取り扱う基盤が整備されています。

日本オラクル社独自のセキュリティ基盤により、企業の重要情報を安全に取り扱う環境を実現。各企業のセキュリティポリシーにも柔軟に対応し、また、さまざまな企業システムとの統合を想定した設計により、基幹データとの接続や非構造データの取り込みも柔軟に対応。
「Autonomous Database Select AI」の活用により、専門知識がなくても自然言語によってデータ検索・分析ができるようになっており、AIエージェントを活用した意思決定のスピードと精度も、従来よりも飛躍的に向上するといったメリットも。
今後もさらなる機能拡充と導入支援を通じて、企業の生産性向上と業務効率化に期待がかけられる「AI Worker」。スムーズな導入とセキュアを兼備した新たなソリューションは、ビジネスにおけるAI DXに大きな一石を投じることとなりそうです。

株式会社AI Shift
2019年の設立以来、コールセンター業務を中心としたAI導入支援を通じて、企業の業務効率化と顧客対応の品質向上を支援。2022年頃から本格的に注目されはじめた生成AIの技術革新に対応し、当社では企業向けの生成AI導入支援サービスを強化。リスキリング講座の提供や、生成AIを活用した業務変革を支援するコンサルティングサービスなど、企業のDX推進を多角的にサポートしている。さらに、親会社である株式会社サイバーエージェントが保有する大規模言語モデル(LLM)の研究・開発ノウハウを活用し、企業専用のAIエージェント構築プラットフォーム「AI Worker(エーアイ・ワーカー)」を独自に開発。自律型AIによる業務支援や、ワークフローに準拠した業務AIの構築を通じて、あらゆる企業の生産性向上に貢献している。