AIの性能を限界まで引き出す。AIモデルの最適化・高速化を実現するアイリアの「AIコンピューティング」とは

AIの進化は目覚ましく、産業・医療・モビリティ・IoTなどあらゆる分野においてその活用が進んでいます。とりわけ注目されるのが、クラウドからローカル(エッジ)へのAI実装の流れ。これにより遅延を抑え、オフラインでも動作するAIが可能になりました。そうしたさまざまなカテゴリのAIを、さらに最適化・最速化させるのが、アイリアの提供する「AIコンピューティング」です。本記事では、その技術的特徴や利便性、活用事例を交えながら、AI開発の未来を照らすこの技術の魅力に迫ります。

※本記事はアイリアの製品およびサービスを紹介するPR記事です

Q/そもそも、「AIコンピューティング」とは?

AIモデルを「動かす」ための計算処理技術のことを指します。AIの開発ではまず、大量のデータを使ってGPU上でモデルを学習させ、学習済みモデルを生成します。そのAIモデルを実際に自動車、製造装置、IoT機器などのデバイスに組み込み、オフライン環境でもリアルタイムに動作させるための計算処理技術を「AIコンピューティング」と言います。アイリアは、AIに特化して最適化・高速化・軽量化を実現する開発支援サービスです。

Q/AIコンピューティングが注目されるに至った背景。

近年、コンピュータの性能向上が限界に近づく中で、AIの進化とともに計算量は爆発的に増加し、国全体のデータセンターや電力を総動員しても需要に追いつかない現実があります。エネルギー・リソースの観点でも限られた資源の中でより効率的に処理を行う技術が求められており、AIモデルの最適化・高速化・軽量化を実現を可能にするAIに特化したコンピューティング技術の重要性が高まっています。

Q/サービスにおけるアイリアならではの強みと独自性。

アイリアは、AIと組込みの両方に深い知見を持つ会社です。弊社の前身であるアクセル社が半導体事業を手がけていた背景から、ハードウェア寄りの技術や高速化のノウハウに長けています。そのため、AIモデルの開発だけでなく、組込み機器上で高速・軽量に動かす最適化まで一貫して対応できる体制が整っています。AIと半導体、両方の分野で長年積み重ねてきた知見があるからこそ、今のAI時代に本当の意味で“動く”技術を提供できることが大きな強みです。

また、アイリアのエンジニアは、深層学習やエッジコンピューティングに関する深い専門知識を有しており、お客様の抱える技術的課題に対して単なる理論ではなく、実行可能で現実的なアプローチをもってご提案いたします。要件定義から設計、実装、最適化に至るまで、開発プロセス全体を一貫してサポートを行うことで、お客様の開発スピードを損なうことなく、精度・速度・効率のすべてにおいて高水準のAI実装を可能にします。アイリアでは大きく「AI・深層学習向け高速化」「組込み高速化」「画像処理高速化」「GPU向け高速化」の4つのサービスを提供しています。

AI・深層学習向け高速化

Q/「AI・深層学習向け高速化」とは。

AI・深層学習モデルの「作る」と「動かす」の間にある技術ギャップを埋める支援を行っています。多くの企業では、PyTorchなどのツールを使ってAIモデルを構築する体制は整っていますが、そのモデルを実際のデバイスに載せて動かす段階で課題が生じることが少なくありません。アイリアでは、そうした「AIは作れるが実装できない」状況を解消するために、モデルの実装や構造の最適化、さらにはツールの不具合対応までを一貫して支援しています。AIの構築と実装には異なる専門性が求められる中で、アイリアはAIと組込みの両方に精通した技術力を活かして円滑なシステム構築をサポートします。

Q/高速化することによるメリット。

AIモデルの最適化により、スペック不足で諦めていたデバイスにも実装が可能となり、製品展開の可能性が広がります。さらにAIサーバーでの運用負荷やコスト削減も実現します。社内にAIエンジニアが不足している企業では、「やりたいが手が回っていない実験」やPoC段階の検証も代行します。こうした柔軟かつ技術的に踏み込んだ支援が、アイリアならではの強みです。

組込み高速化

Q/「組込み高速化」とは。

AIモデルを、メモリや処理性能に制約のある組込み機器やエッジ端末でも動かせるように最適化するサービスです。近年、PC上では高性能なAI処理が当たり前になりつつありますが、小型デバイスでは従来の簡易的なアルゴリズムにとどまることが多く、その性能差が課題となっています。そこで、アイリアではお客様の既存ソースコードをもとに、機能はそのままに処理速度を大幅に向上させる最適化を提供しています。従来では不可能だった機器でのAI搭載が可能になり、医療機器や車載機器、ゲーム機、スマートフォンなど、物理的な製品を提供するメーカーを対象に、製品の価値を高める支援となります。

Q/高速化することによるメリット

製品やサービスの実用性と価値を大きく引き上げることができます。例えば、工場の検査ラインでは処理速度が1秒になるだけで、生産効率が5倍に向上するケースもあります。設定変更や調整のレスポンスが速くなることで、現場の業務効率も高まりますし、ユーザー体験の面でも動作のもたつきがなくなることで快適なUX・UIが実現します。限られたデバイス環境で最大限のパフォーマンスを引き出す点も、大きな強みです。

画像処理高速化

Q/「画像処理高速化」とは。

AI推論だけでなく、画像の前処理・後処理部分を含む全体を高速化します。例えば、カメラ映像の回転処理や補正など、AIモデルに渡す前の画像処理が重くなってしまうケースに対し、効率的なアルゴリズム選定や命令最適化によって処理時間を大幅に短縮します。製造業の外観検査、物流、監視カメラ、モバイルアプリなど、カメラを使う現場など、AIの高速化によって逆に目立ってしまった周辺処理の遅さを解消し、システム全体の性能を底上げすることが可能です。

Q/高速化することによるメリット。

画像処理の高速化により、AI処理だけでなく前後の工程も含めたシステム全体の処理速度が向上することができます。それによって、リアルタイム性が求められる現場でもスムーズな運用が可能となり、AIの効果を最大限に引き出せます。

GPU向け高速化

Q/「GPU向け高速化」とは。

CPUでは処理が追いつかないような大量データの並列処理や高速処理が求められる場面において、GPUの活用によってリアルタイム処理や解析速度を大幅に改善するサービスです。GPUは並列計算に優れており、特にロボット制御やシミュレーション、大規模検索処理など、大量の演算を一斉に処理する用途に適しています。CPU向けに書かれたソースコードをGPU専用言語に最適化・書き換えることで、お客様の環境や目的に応じた高速化を実現します。また、NVIDIAに限らず多様なGPU環境に対応しているため、他社では対応しにくい環境への実装も支援できます。アイリアは「アイリアSDK」というAIフレームワーク開発を通じて多数のシェーダ実装経験を積んでおり、GPU最適化に関する豊富な知見と技術力も大きな強みです。

Q/高速化することによるメリット。

CPUでは実現が難しい圧倒的な処理速度の向上にあります。最適な実装を行うことで、処理速度が10倍以上になることも可能です。また、処理速度だけでなく待ち時間や電力消費の削減といった効果も期待でき、AI処理の実用性と効率を大きく高めることが可能になります。

Q/なぜいま、アイリアがAIコンピューティングに注力するのか?

AIの進化により必要な計算量が飛躍的に増大し、従来のやり方では対応しきれなくなっているいま、リアルタイム性、省電力性、セキュリティといった要求を満たすには、限られたリソース環境で高性能なAIを動作させる技術が不可欠です。アイリアは自社製のAIフレームワーク「アイリアSDK」を活用し、こうしたAIコンピューティングのニーズに応える開発支援を提供しています。これは、単なるソフトウェア開発にとどまらず、今後の社会インフラに必要不可欠な領域です。ビジネスに直結する成果を重視し、技術だけでなく運用や将来の拡張性まで見据えた、価値の高いソリューションをご提供します。

※本記事はアイリアの製品およびサービスを紹介するPR記事です。

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