Pickup 2025.12.03

AIと創造性の“間”に立つ思考の羅針盤。アマナが示す、クリエイティブの未来を示した初の書籍『between us 私たちはAIと、創造性を問い直す』

型にとらわれないビジュアルソリューションを生み出す株式会社アマナの「EVOKE（イヴォーク）」が、書籍『between us ～私たちはAIと、創造性を問い直す～』を刊行。AI技術が猛スピードで進化するいま、クリエイターは、そして私たちは、自らの「創造性」とどう向き合うべきか。その重要な指標となる本書をご紹介します。

未来のクリエイティブを探求する組織「EVOKE」

「EVOKE（イヴォーク）」は、“創造性を呼び起こす”という使命を掲げ、株式会社アマナ内に設立された組織。
長年にわたりビジュアルコミュニケーションの最前線を走ってきたアマナが、多様なビジュアルソリューションを掛け合わせ、クライアントのコミュニケーション課題を解決するための「クリエイティブブティック」として発足しました。

EVOKEは、生成AIの普及初期から、その可能性と向き合ってきました。AIを単なる効率化ツールとして捉えるのではなく、クリエイターの新たなパートナーとして位置づけ、画像生成AIを用いたビジュアル制作やフォトディレクション、クライアントとの共創プロジェクトを実践。AI時代における「プロの価値」を再定義し、未来のクリエイティブの在り方を模索し続けています。

『between us ～私たちはAIと、創造性を問い直す～』は
AI時代のクリエイティブの在り方を示す羅針盤

そんなEVOKEがあえて書籍を出版するーーその理由を、株式会社アマナ代表取締役社長金子剛章氏は「2025年時点の思考と体系を一度整理し、スタンプを押すような形で世の中に提示したかった」
と語ります。

本という紙媒体は、ともすればAIの進化とは真逆の存在。後から更新することができない“固定性”があることで、クリエイティブの会社として“AIとの付き合い方や考え方”をとことん突き詰めることができたと振り返ります。

本書は、進化の速度が著しいAIの時代だからこそ、単なる技術解説書やトレンドを追うノウハウ本とは一線を画し、AIと人間の「間（between）」に立ち、双方を見極めながら創造性の本質を問い直す内容となっています。

生成AIを活用したフォトディレクションの実践例から、効果的なアウトプットを引き出すためのプロンプトエンジニアリングの思考法、さらにはチームがどのようにして発足したのかを綴ったドキュメンタリーまで、EVOKEの試行錯誤の軌跡が赤裸々に語られます。

AIとどう向き合い、自らの価値をどこに見出すべきか。その普遍的な問いへのヒントが、この本には詰まっています。第一線で活躍するクリエイターはもちろん、組織へのAI導入に悩むマネジメント層、キャリアに迷う若手、そして今の仕事に違和感を抱えるすべての人にとって、自らの仕事と創造性を見つめ直すきっかけとなる一冊です。

出版イベントで語られた、作り手たちの想い

過去に行われた発売記念イベントでは、制作に携わったメンバーやゲストが登壇。本書に込められた熱い思いが語られました。その一部をご紹介します。

株式会社アマナ代表取締役社長金子剛章氏
「AIの登場は、表現者が使う道具が『筆からキーボードに変わった』くらいの大きなインパクトがあります。AIがアイデアやビジュアルの『量』を急速に増やす一方で、人間は大量のアウトプットから『どれが最も人に伝わるリアリティを持っているか』を選び、合意形成する価値が高まっていくでしょう。だからこそ私たちは、AIを安く早く制作するためのツールとしてではなく、新たなビジネスを生み出すきっかけとして捉えています」

EVOKE デパートメントマネージャー堀口高士氏
「『AIにしかできないこと』と『人間にしかできないこと』という両極端な考えは危険です。『between us』というタイトルには、その“間”に立ち、双方を見極める視点が重要だというスタンスを込めました。私たちが重視するのは、効率化で生まれた時間でいかに創造性を蓄え、心が動いた瞬間を表現する『リアリティ（真実性）』を生み出せるかです」

編集長加藤翔太氏
「正直、最初はAIにアレルギー反応がありました。だからこそ流行に流されない、原理原則を重視した『強度のある本』を目指しました。Webメディアと違い修正の効かない紙媒体だからこそ、小手先ではない深い議論ができたと自負しています。本の帯を世界初であろう『縦巻き』にするなど、手に取ったときの体験から革命を起こしたかったんです」

【書籍情報】